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2025年11月23日(日)〔12日前〕 更新

2025/11/23 (Sun) 17:04:11 by 担当

◆CCdiary更新◆ 他人からの評価が信じられない時

専門性をもつカウンセラーやサポーターとの関係性の上に成り立つ信頼と専門性を備えた支援員との関係が回復の力になる理由について考えます。
リワークの中で認知行動療法に取り組んでいると、
「他人に認められるなんて信じられない」
「ほめられても、思いやりで言っているだけだ」
「自分はそこまで頑張れていないのに…」
そんなふうに感じ、かえって落ち込んでしまう方は少なくありません。
この反応は決して“弱さ”ではなく、心が疲れているときにとても自然に起きるものです。そしてこの段階で必要なのは、無理に“ポジティブに受け止めること”ではなく、
「自分の中にある不信感や怖さを、そのまま安全に置いておける関係性」です。
■ がんばっているのに、カウンセラーやサポーターの言葉を信じられない —— その背景
医療機関であれ相談機関であれ、そこにいる専門職であるサポーターは、クライアントの力を信じて声をかけます。
「大丈夫」
「その課題に取り組む力がある」
「ここまで本当にがんばってきた」
けれど心が弱っている時は、こうした励ましが「信じられない自分はまだまだ足りない」という自己否定に変換されてしまうことがあります。
これは、他者の評価を取り込む“心の器”がまだ傷んでいる状態とも言えます。
■ 自分の「できていること」を受け取るには、まず“関係性”が必要
本来、人が自分の成長やできていることを実感するには、誰かからの評価やフィードバックを少しずつ取り込むプロセスが必要です。
しかし疲れている時、その入口がうまく開かない。だからこそ、まず必要になるのは…
「この人なら、自分の弱さを見せても大丈夫」
と思える安全な関係性です。
この“心理的な安全基地”ができると、支援員やカウンセラーが伝える「あなたには力がある」という言葉が、少しずつ心の中に染み込みはじめます。
■ 信頼関係は偶然には生まれない
—— 支援者には専門性と専門職側の自己研鑽が必要
こうした関係性は、単に優しく接するだけでは築けません。
● クライアントの感受性や思考パターンを理解する専門性
● 否定も肯定も急がず、相手のペースに合わせる技量
● 自分自身の感情や先入観をコントロールする自己理解
● そして学び続ける姿勢や継続的な自己研鑽
支援者がこうした土台を持っているからこそ、クライアントは安心して、「信じられない」という気持ちすら安心して出せるようになります。そのうえで、ようやく他者の評価を少しずつ受け入れ、“自分のできていること”を自分自身でも認められる力が育っていくのです。
■ 最後に
他者の言葉を信じられない時期は、回復のプロセスの一部です。決して後退でも失敗でもありません。支援員やカウンセラーは、その不安や不信を否定せず、あなたが自分の力を見つけられるまで、そばで支え続けます。
「信じてみてもいいかもしれない」
そう思える日が来ること。
それこそが、リワーク支援の根本にある願いなのです。

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