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2025年11月23日(日)〔12日前〕 更新

2025/11/22 (Sat) 13:15:43 by 担当

◆CCdiary更新◆ 退職代行を利用する思いの背景にある心のキャリア

弁護士法違反の容疑でモムリが捜査の対象になりましたが、これも含めて退職代行サービスが話題となっています。特に社会経験を重ねている30から40代の利用が増えているという報道があります。なぜ今退職代行を選ぶのか、その背景には単なる辞め方の問題ではなく、心のキャリア(価値観、人生観)のゆらぎがあるといえます。30から40代は働き方の転換期にさしかかり仕事と生活が複雑に交差するタイミングです。・役職や責任が増える・部下指導やマネジメントが始まる・子育て介護家計など生活の負担が大きくなる・20代のように無理はきかない・この働き方でこの先10年続けられる?という現実的な問いがでてきます。休職されてリワークプログラムを利用されるこの年代の方々は男女共にまさにこれらの葛藤の中にあってメンタル不調に陥った方々が多いという印象があります。つまり、外側のキャリアと内面のキャリアのズレが生まれやすい時期でもあり、ここでこの葛藤の中で課題感をもってクリアできていくと40代や50代の安定や充実につながっていきます。入職して3年〜5年程度たつと、昨日の自分と同じではありえないし、そこまで積み重ねてきた自分の日々が周囲からも評価され、責任のある仕事やリーダー的な役職が回ってきます。それが年齢に沿った実力がつくとともに給与に反映されていくわけです。一方で周囲の期待を背負いすぎたり、仕事の難易度が上がったり、上司や部下のサポートや人間関係によってはこの状況でメンタル不調に陥り、自力で辞める気力も残っていない、引き止められる、責められるといった心情になり退職代行を選ぶことになる方もいるでしょう。がんばってきたけれど、新たな成長のタイミングでもうここで働き続けられるイメージが持てないなどの気持ちがダメージとなります。働き方のキャリアと心が望む安心感のあるキャリアのバランスが崩れたまま成長を意識してがんばりすぎていると心の限界がきていることに気づきにくくなります。
退職代行が広がった背景には働き方の多様化が進み、無理せず辞めたいと思った時に辞めるアクションを取れる、心が崩れる前に辞めるというアクションをとれるというポジティブな面を含んでいたことがあると思います。昔は「辞める=根性や我慢が足りない」と思われがちでしたが、今は、心の価値を守るために職場を離れるという価値が認められつつあります。
退職代行を使ったかどうかにかかわらず、本当に大事なことは「その後、心をどう整えるのか」ということです。
心の整え方は①心と体の休養②価値観の振り返り③無理のない再スタート=心の望むスタートであり、職場が望むスキルに応じられる外面キャリアも内面キャリアも準備しているという3点を意識して自分と向き合っていくことが自分を楽にしてくれます。一人で整えることは難しい場合もあるので、きっかけとして、また、アプローチの確認ができる専門性のあるカウンセラーの伴走が有効です。メンタルクリニックやキャリアサポートセンターの専門資格のあるカウンセラーに相談してみましょう。
キャリアコンパスが国家資格があることを重視しているのは、指針となる価値や方法論や歴史的背景を学び、最低限の知識を持つ機会をもった人だからです。そこに臨床経験がある人は知識の活かし方、知識があるからこそ理論だけに頼らないカウンセリングを実施できます。経験だけが長い人は、その世界にいたというだけといえます。リカレントの機会が得やすい今、学んで資格を取っていく人が現実に多くいることを考えれば、成長のための自己研鑽をしておらず、結果、思い込みの経験をよしとした押し付けに陥りがちです。学んでいない人が「人の話を聞くのが好き(またはうまいと勘違いしている)」だからといってできる仕事ではありませんし、そういう人にクライアントとして自分の人生を共有しても受容、共感されることはありません。勉強する機会がいくらでもあったはずなのに我流の考え方で経験年数がある人は、心へのアプローチやカウンセリング、対人支援の仕事の責任と影響を理解しておらず、甘く見ているといわざるを得ず危険でさえあります。
退職代行利用が増えた背景は心のキャリアを守りたい人が増えている側面のあらわれともいえます。この社会の変化の中で退職の選択は弱さではなく、自分を大切にする一つの方法です。いったん立ち止まってもまた歩き出せば大丈夫。心細い時はご自身にあうカウンセラーを利用してくみてください。

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